1. この記事でわかること
- NISA口座を開設するための、全体の流れ
- 必要な書類と、準備のしかた
- 税務署の確認(二重開設のチェック)の意味
- 年の途中から始めるときの注意点と、開設後の流れ

口座を作るのって、むずかしくない?書類とか、いろいろ必要そう…

流れを知っておけば、そんなに身構えなくて大丈夫だよ。やることは、大きく2つだけなんだ。順番に見ていこう。
2. 全体の流れ
日本証券業協会の案内によると、NISA口座の開設は、次の流れで進みます。
- 1確認書類を準備する
- 2確認書類と、「非課税口座開設届出書」を、金融機関に提出する
- 3金融機関が、NISA口座を開設し、税務署へ、記載事項を提供する
- 4税務署が、NISA口座が二重に開設されていないかを、確認する
- 5税務署から、金融機関へ、確認の結果が通知される

利用する人が行うのは、1と2だけです。3〜5は、金融機関と税務署が行います。ただし、金融機関によって、取り扱いが異なる場合があります。
実際の画面の操作や、申し込みの方法は、金融機関ごとに違います。この記事では、制度として決まっている、共通の部分を説明します。
3. 必要な書類
必要な書類は、大きく2種類です。
- 確認書類:マイナンバー(個人番号)などを、確認するための書類
- 非課税口座開設届出書:NISA口座を開設するための、届出書
確認書類
日本証券業協会の案内では、確認書類は、次のいずれかの組み合わせとされています。
| 組み合わせ | 内容 |
|---|---|
| ① | 個人番号カード(マイナンバーカード) |
| ② | 個人番号が記載された住民票の写しなど + 住所などを確認できる書類(運転免許証など) |
マイナンバーカードがあれば、ほかの住所確認書類は、不要です。カードがない場合は、②のように、複数の書類が必要になります。
なお、通知カードや、個人番号通知書は、原則として使えません(通知カードは、条件つきの場合があります)。くわしくは、利用する金融機関の案内で、確認してください。
すでにその金融機関に、番号を伝えている場合
すでに、その金融機関に、氏名・住所・マイナンバーを伝えている(告知している)場合は、住所などを確認する書類だけで足りる場合があります。この点は、金融機関によって扱いが違うので、申し込むときに確認しましょう。
4. マイナンバーが必要な理由
国税庁の案内では、NISA口座を開設するときに、氏名・生年月日・住所・マイナンバーの告知が必要と説明されています。なお、税務署を通じて、二重開設の有無を確認する手続きがあります(次の項目で説明します)。
マイナンバーは、大切な個人情報です。正規の、公式の手続き以外では、むやみに伝えないようにしてください。SNSや、メッセージで、マイナンバーの提出を求められたときは、特に注意が必要です。
5. 税務署の確認とは
NISA口座は、1人につき、1つの金融機関でしか使えません。そのため、金融機関は、税務署を通じて、同じ人が、ほかの金融機関で、二重にNISA口座を開設していないかを、確認します。
確認の結果がでるまでの期間
確認にかかる期間について、日本証券業協会の案内では、具体的な日数は示されていません。次のように説明されています。
- 届出書を提出して、申し込みを受け付けた日から、NISA口座が開設される
- ただし、事務処理の関係で、金融機関によって、日数は異なる
- 税務署の確認が得られるまで、NISA口座での取引を制限する金融機関もある
そのため、「何日で使えるようになる」とは、言い切れません。金融機関の案内で、確認するのが確実です。
6. 取引を始められるのは、いつから?
届出書を提出すると、その日から、NISA口座で買い付けができるとされています。ただし、金融機関によっては、税務署の確認結果が出るまで、買い付けを制限しています。
- すぐに買える金融機関もある
- 確認が終わるまで、買えない金融機関もある
投資を始めたい時期が、決まっているときは、余裕をもって、早めに申し込むほうが、安心です。
7. 二重開設をしてしまったら
複数の金融機関に、NISA口座の申し込みをしてしまった場合は、次のように扱われます。
- 税務署は、確認の手続きを、受け付けた順に処理する
- 最初に認められた金融機関のNISA口座だけが、有効になる
- ほかの申し込みは、無効になる
- 無効になった口座で買った分は、「はじめから、一般口座で買ったもの」として扱われる
- その場合、売却益などについて、確定申告が必要になる可能性がある
二重に申し込んでしまったときは、希望しない側の金融機関に、すぐに取り消しを申し出ることが案内されています。そもそも、複数に申し込まないのが、いちばんの対策です。
8. 年の途中から、始めてもよい?
NISA口座は、年の途中からでも、始められます。ただし、次の点に注意が必要です。
- つみたて投資枠・成長投資枠は、非課税口座開設届出書を提出した日に設定される
- さかのぼって、前の年分などには、使えない
- 一度、開設すれば、毎年、開設の手続きをする必要はない
年間の投資枠は、年ごとに決まっています。年の途中から始める場合の枠の扱いは、金融庁や、金融機関の案内で、確認してください。
9. すでに特定口座などを持っている場合
すでに、特定口座や、一般口座で取引している人も、新しく、NISA口座を開設できます。ただし、次の点に注意してください。
- 特定口座・一般口座で持っている商品を、NISA口座へ移すことは、できない
- NISA口座では、開設日以降の、新しい資金で投資する
- すでに持っている商品の配当や売却益は、非課税にならない
10. 開設後に、やっておきたいこと
口座が開設できたら、買う前に、次の設定を確認しておきましょう。
- ログインの方法:IDや、パスワード、認証方法を、安全に管理する
- 入金の方法:銀行口座から、どのように入金するか
- 配当金の受け取り方:個別の株を買う予定なら、「株式数比例配分方式」になっているか
- 積立の設定:積み立てる場合は、次の次の記事で説明する設定を行う
- 口座の情報の確認:NISAの、年間の枠・残りが、どこで見られるか
ログインの情報は、他人に教えないことが大切です。金融機関を名乗る、偽のメールや、メッセージに注意してください。
11. 「非課税口座開設届出書」とは
非課税口座開設届出書は、NISA口座を開設するために、金融機関に提出する書類です。これをもとに、金融機関が、税務署を通じて、二重開設の確認を行います。
- 氏名・住所・生年月日などを、記入する(オンラインの場合は、入力する)
- 書き方や、提出の方法は、金融機関によって違う
- 誤りがあると、手続きが遅れるおそれがある
記入するときは、マイナンバーカードや、住民票の記載と、同じ表記で、間違いなく入力しましょう。
12. 申し込み前の、チェックリスト
申し込みの前に、次の項目を確認すると、手続きが、スムーズに進みます。
- 申し込む金融機関を、決めた(複数に申し込まない)
- 本人確認に使う書類が、手元にある(マイナンバーカードなど)
- 書類に記載の、氏名・住所が、現在のものと一致している
- 入金に使う、銀行口座が、決まっている
- 最初に、投資したい金額と、使う枠を、考えた
- 公式のサイトから、申し込もうとしている
一つでも、不安な点があれば、先に金融機関に、問い合わせるほうが、確実です。
13. 開設が終わったら、最初にやること
口座が開設されたら、いきなり買うのではなく、次の順番で、進めると安心です。
- 1ログインして、画面の見かたを確認する:保有状況、枠の残り、取引の履歴が、どこに表示されるか
- 2入金する:入金する(または積立の引き落としを設定する)。金額は、無理のない範囲で
- 3配当金の受け取り方を、確認する:個別の株を買う予定の人は、特に重要
- 4買う商品を、決める:対象商品か、目論見書や商品ページで、確認する
- 5少額から、試してみる:操作に慣れるため、小さな金額で、始める考え方もある
最初の買い付けのときは、注文の内容を、もう一度確認してから、確定しましょう。金額や、数量の入力ミスには、注意しましょう。
14. 詐欺や、フィッシングに注意
口座を開設するときは、詐欺や、フィッシングにも、注意が必要です。次の点に、注意してください。
- 金融機関を装った、メールや、SMS:リンクを押さずに、公式のアプリや、ブックマークから、アクセスする
- 「NISA口座を代わりに作る」という勧誘:口座は、本人が、自分で作るもの。他人に任せない
- マイナンバーや、暗証番号を、聞き出そうとする連絡:暗証番号を、メールで尋ねるのは、不審なサインです
- 「確実に儲かる」という、投資の誘い:口座を作ったあとの勧誘でも、そのような話は疑う
不審な連絡があったときは、その金融機関の、公式の問い合わせ先に、確認してください。消費生活センターなどの、公的な窓口にも、相談できます。
15. 開設のタイミングを、考える
口座は、始めたいと思ったときに、先に開設しておくこともできます。口座を開いても、必ず投資をしなければならない、というわけではありません。
- 開設の手続きに、時間がかかる場合があるので、早めに済ませておく考え方もある
- 開設だけして、買うタイミングは、あとで決めてもよい
- 買う前に、備えの確保や、商品の確認を、済ませる
口座開設は、投資の準備の一つです。焦らず、自分のペースで、進めましょう。
16. 申し込みから開設までの、注意点
- 公式の、申し込みページから進む:偽のサイトに誘導されるおそれがあるため、公式のサイトや、アプリ、ブックマークから進む
- 書類の、写真や、書き方に、不備がないか:不備があると、手続きが遅れる
- 住所や氏名が、変わったとき:変更の届け出が必要になる
- わからないことは、金融機関に聞く:手続きの進み具合も、確認できる
17. 金融機関を忘れたとき
過去に、NISA口座を開設した金融機関を、思い出せないときは、税務署に相談すれば、確認できます。一定の条件を満たせば、e-Taxのマイページでも、確認できると案内されています。
18. 18歳未満の口座について
2027年1月から、0歳〜17歳でも、つみたて投資枠に限って、NISA口座を持てるようになります。この記事は、18歳以上の手続きを中心に説明しています。未成年の口座の手続きは、保護者の関わりなど、別のルールがあるので、金融庁や、金融機関の案内で、確認してください。
19. よくある質問
口座開設は、無料ですか?
金融機関によって違います。申し込む前に、口座の開設や、維持にかかる費用を、確認してください。
オンラインだけで、申し込めますか?
税法上、届出書は、インターネットや、電子メールなどで、提出できるとされています。ただし、必要書類の提出方法は、金融機関ごとに違います。
口座開設に、必要な期間は?
公的な目安は、示されていません。金融機関によって異なります。具体的な日数は、利用する金融機関の案内で、確認してください。余裕をもって、申し込んでください。
引っ越しをしたら、どうなりますか?
氏名・住所・マイナンバーが変わったときは、過去に開設した、すべての金融機関に、届け出が必要になる場合があります。くわしくは、金融機関や、国税庁の案内で、確認してください。
20. まとめ
- 口座開設の流れは、書類の準備・提出のあと、金融機関と税務署が、二重開設を確認する
- 必要な書類は、確認書類と、非課税口座開設届出書。マイナンバーカードがあれば、住所確認書類は不要
- 税務署の確認の日数は、公的な目安がない。金融機関によっては、確認が終わるまで取引を制限する
- 二重に申し込まない。年の途中から始められるが、さかのぼって使うことはできない
次は「NISAの金融機関を変更する方法」へ。
※この記事は情報提供を目的としたもので、特定の商品や金融機関をおすすめするものではありません。投資の判断はご自身で行ってください。制度の最新の内容は、金融庁・国税庁の案内で確認してください。 内容は2026年11月時点の情報です。

